血液腫瘍内科
インタビュー
若手医師からのメッセージ
私は、他大学を卒業後、東海大学医学部付属病院で初期臨床研修を経て、2016年に血液腫瘍内科に入りました。
内科系志望であり初期研修医は内科を中心にローテートしました。私自身、以前から悪性腫瘍の治療に興味を持っていましたが、血液腫瘍内科は内科のみで悪性腫瘍と積極的に向き合える魅力的な科だと感じ、入局をしました。
また、近年、抗体薬,チロシンキナーゼ阻害剤,免疫チェックポイント阻害剤といった分子標的薬の開発が進んだこともあり、劇的に進化する薬剤に対して基礎的な面からも向き合ってみたいと思うようになったことから、大学院への進学を決意しました。現在は大学院生として病理学教室と共にリンパ腫の研究を行っています。
血液腫瘍内科は、自分自身がやりたい事をやらせてもらえる柔軟な環境が揃っています。当科の特徴は、白血病、悪性リンパ腫,多発性骨髄腫といった血液腫瘍の症例が大変豊富です。また、造血幹細胞移植推進拠点病院に認定されており、多くの同種造血幹細胞移植症例を担当できることが挙げられます。学生や研修医時代では分からなかった臨床経験および研究の面白さを実感しています。
血液腫瘍内科は、特殊な診療科とみられる傾向があるため、初期研修で選択せずに研修を終えてしまうケースも多いと思います。しかし、血液疾患は全身疾患であるため、様々な分野の医師や多職種の医療スタッフと協力し合いながら、診療を行っています。そのため、一人でも多くの医師に当科を研修して頂きたいという気持ちです。
難治性の疾患に立ち向かうため、決して楽な診療科ではないと思います。しかし専門性の高い重要な科であると思います。興味が少しでもある方は、一度相談しに来てみてください。
助教 白岩 佐和子
私は、母校である東海大学で初期研修を修了し、血液腫瘍内科に入局しました。初めて血液腫瘍内科に興味を持ったのは、医学部5年生のクリニカル・クラークシップのときでした。造血幹細胞移植を受けた患者さんを担当させていただき、移植という治療はなんてdramaticなのだろう、と感銘を受けたのを覚えています。その後、研修医として血液腫瘍内科をローテートした際には、化学療法や造血幹細胞移植のみならず、ITPや寒冷凝集素症などの良性疾患の治療にも携わりました。血液疾患の幅広さ、多岐に渡る治療法を学び、血液腫瘍内科への興味が一層深まりました。
血液腫瘍内科への興味は尽きませんでしたが、初期研修の2年間でローテートした各科も大変魅力的であり、進路に悩んだ時期もありました。しかし、良性から悪性まで様々な疾患があり、全身管理・感染症管理を含めgeneralに診る科であること、さらには新薬やCAR-T療法などの免疫細胞療法の登場により以前は治療困難だった患者さんにもcureが見込まれることなど、大変興味深くやりがいのある科であると改めて実感し、入局を決意しました。血液腫瘍内科の魅力を語ると尽きませんが、私自身、好奇心を絶えず抱き、日々やりがいを感じながら研鑽にあたっています。
初期/後期研修で血液腫瘍内科は選択しづらいと耳にすることもあります。血液内科のない病院で研修されている方もいらっしゃるかと思います。しかし私自身、研修医での血液腫瘍内科ローテートが入局につながったため、少しでも興味があれば、ぜひ一度見学に来ていただきたいです。東海大学血液腫瘍内科には、情熱的かつ教育熱心な先生方の指導のもと、臨床のみならず研究にも取り組む環境が整っています。共に働けることを楽しみにしています。
臨床助手(内科専攻医)名須川美衣菜