腎内分泌代謝内科
前期研修
腎内分泌代謝内科研修の目的
当科で診療する疾患としては、糖尿病、高血圧症、脂質異常症といった生活習慣病、下垂体・副腎・甲状腺・副甲状腺などの内分泌疾患、慢性腎臓病(腎炎・ネフローゼ症候群を含む)・急性腎障害など多岐にわたります。これらの疾患はさまざまな臓器に影響を与えますので、内科医として全身を診る絶好の機会になります。そのため、当科の前期研修では、腎疾患や内分泌代謝疾患をもつ入院患者の診療を通して、内科医として基本的な診療姿勢や臨床推論を身に付けることを最優先の目的にしています。
腎内分泌代謝内科研修の特徴
当科の診療分野は多岐にわたることから、腎臓チームと内分泌代謝チームの2つに分かれて診療を行っています。
腎臓チームでは腎炎・ネフローゼ症候群症例や血液・腹膜透析症例を通じて、主病態の診断・治療法に加え、血圧・体液量管理を介して降圧薬や利尿薬の使用方法について学びます。また、腎生検や透析用カテーテル挿入術などの各種技術を経験することも可能です。
内分泌代謝チームではインスリン療法を中心に血糖管理を行います。また、糖尿病性ケトアシドーシスや重症低血糖、甲状腺クリーゼ、副腎クリーゼなどの内分泌救急疾患などの症例を経験することも可能です。
腎内分泌代謝内科研修プログラムの概要
腎臓、内分泌代謝のどちらかの病棟担当チームに所属し、専門医による指導のもとチーム医療を実践します。
研修期間における具体的な経験目標は以下のとおりです。
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内科医として問診や身体診察を積極的に行う。
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病歴や身体所見、検査所見に基づいて鑑別診断や治療計画を立てる。
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回診やカンファレンスにおいて症例提示を適切に行う。
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多職種と積極的に関わり、チーム医療を実践する。
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慢性糸球体腎炎やネフローゼ症候群の症例を経験し、診断・治療の基本を理解する。
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血液透析や腹膜透析の症例を経験し、透析医療の基本を理解する。
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体液過剰患者の症例を経験し、血圧・体液量管理を実践する。
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糖尿病症例を経験し、インスリン療法を中心とした血糖管理を実践する。
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食事療法の基礎を習得する。